北海道屈指の豪雪地帯・沼田町で雪と化石を満喫!親子ワーケーション

北海道内でも雪の少ない地域、多い地域があるのをご存知ですか?

今回、豪雪地帯・沼田町で親子ワーケーションが開催されるということで、親子ワーケーション初体験の娘2人を連れて魅力あふれる企画を体験してきました!

人生の半分以上を北海道・札幌で過ごしてきた道産子の私でも驚くほどの圧倒的な積雪量。
そんな特徴を活かした沼田町だからこそできる自然体験をレポートします。

札幌から車で約2時間。そこには白銀の別世界が広がっていました

北海道沼田町は、札幌から車で道央自動車道(高速道路)を利用し、冬場なら2時間15分ほど。
旭川からなら、約1時間で行ける町です。

水がきれいで、ホタルの里とも呼ばれており、道内でも有数の野生のホタルが鑑賞できる町としても知られています。
また、沼田町の農業は、 麦やそば、メロンやブロッコリー、近年では加工用トマトなど様々な作物を育てています。
そして、雪を有効活用した「雪中米」をはじめとしたお米作りも盛んな場所です。

今回の目的地は「ほたる学習館」。
ここでNPO法人「そらち自然学校」が、沼田町の自然を存分に活かしたアクティビティを子どもたちに提供しています。

札幌の自宅から朝早くに出発した我が家の車。
沼田インターを降りてみると、これまで見たことの無いような真っ白な世界が広がっていました。

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見渡す限り、真っ白な雪の世界…!

目の前に飛び込んできた「白一色」の世界を見て、娘たちも「こんなに真っ白なたくさんの雪は初めて!」と心を弾ませていました。

プロキャンパー星さん&そらち自然学校のスタッフ考案の非日常体験

「ほろしん温泉」の駐車場から1分ほど歩いて、「ほたる学習館」を目指します。

道路の両脇に積もる雪と娘たち

入口前で今回の親子ワーケーションを企画したプロキャンパーの星さんがお出迎え。

星さんは、2023年10月に札幌市から沼田町に家族で移住。
充実した子育て支援や行政の手厚い様々なサポート、都会とは違った密な人とのふれあいに惹かれたそうです。
同年、沼田町ほろしん温泉(指定管理者:定山渓第一寶亭留)、そらち自然学校(ほたる学習館等)、化石体験館、ほたるの里オートキャンプ場等含む周辺エリア=幌新の魅力を最大限に伝えるためのアドバイザー役として就任しました。
また、沼田町だけでなく、キャンプを主軸としたアウトドアコンテンツを北海道から世界へ発信しています。

プロキャンパーの星さん

「ほたる学習館」の中に入ると、そらち自然学校のスタッフが笑顔で迎えてくれました。

奥に進んでいくと、迫力満点の熊のはく製が!娘たちはくぎ付け!

しばらくして、他の参加者さんも到着。
すぐに参加者とスタッフの自己紹介が始まり、みんな初対面だったにも関わらず、一瞬で仲良くなりました。

午前のプログラムは、豪雪体験とお昼ご飯作りです。

まずは豪雪体験から。
完全防備をして、そりとスコップを持って、早速外へ出かけていきました。

二階建ての一軒家ほどの高さもある、まっさらな雪山を相手に、ここでは何をしても自由!

普段の生活では「あれしちゃだめ、これしちゃだめ」と、なにかと制限が多くなりがちですが、ここでは自分の想いのままに、自由に活動ができます。

ちなみに、そらち自然学校では、薪割り、羊の毛刈り、山菜採りなどのプログラムも用意。
「あえて企画を作るのではなく、参加者さんには普段の生活の中で行っている仕事や作業をしてもらうことを心がけている」とのこと。

季節の変化に合わせたアクティビティを体験することができ、個人から学校単位での申し込みまで幅広く受け付けており、予約は常にいっぱいだとか。

いきいきとした子どもたちの表情を見て、その人気の理由にも納得です。

腰が埋まるほどの深い雪をどんどんかき分けて進んでいきます
こんな真っ白な大きな雪が持てたよ!
思い切り遊び、笑顔が絶えない子どもたち

「まずはかまくらを作りたい!」
「次は階段と滑り台を作ろう!」

お友達と一緒に作戦を練りながら、スタッフである「めぐちゃん」を中心に、どんどん活動を進めていきます。

そらち自然学校のスタッフ「めぐちゃん」

ひとしきり遊んだ後は、お昼ご飯のカレーライスとサラダ作りです。

包丁でウインナーや野菜を切り、レタスをちぎり…。
自分たちの分だけでなく、大人の分も心を込めて作ってくれました。

集中して食材を切っていきます
沼田町の特産でもあるお米を本格的な羽釜で炊き上げます
カレーも完成間近です!

「トロトロで美味しそう~」
「みんなにも食べてもらいたいね」

ワクワクする子どもたちの声が聞こえてきます。

そして、配膳も全て自分たちで。
ほたるの形をした大きなテーブルにカレーとサラダを乗せて、全員揃っていただきます。

「美味しい~!」と自然と笑みがこぼれます

ほたる学習館には大人がワークできる環境も完備。

ちなみに、子どもたちが活動をしている間、私はほたる学習館内で仕事をしていました。
実はこちらの施設、コワーキング環境が充実しているのです。

プリンタ、コピー用紙、シュレッダー、テプラ、ラミネーター、裁断機など充実
個室は2室あり
Wi-fi完備で集中して作業できました

ちなみに、コワーキングスペースのほかにも、沼田町の歴史が紹介された「ふるさと資料館分館」、炭鉱について知ることができる「炭鉱資料館」が併設されており、仕事の息抜きに沼田町を学ぶことができます。

明るい光が差し込む落ち着いた空間
昭和炭鉱などで実際に使われた道具の展示も

子どもたちが体験している場所は、外を出ればすぐのところなので、仕事が一区切りついたところで気軽に様子を観に行けるのも魅力と感じました。

午後の活動は化石発掘体験+雪あそび+マシュマロ焼き体験!

みんなで作った美味しいサラダとカレーをいただき、お腹も満たされたところで、いよいよ午後の活動が始まります。

まずは化石発掘体験から。

沼田町は,「化石王国」と呼ばれるほど、幅広い年代の化石が産出されている町だそう。
夏は、ほたる学習館の近くにある化石体験館で化石発掘体験や展示を楽しむことができます。

冬の間は化石に関する出張授業も行われており、今回の親子ワーケーションのプログラムで化石発掘を体験させていただきました。

今回、化石についての解説をしてくださったのは、沼田町教育委員会の松井さん。
みんな興味深く話を聞いていました。

そして、お待ちかねの化石発掘タイム!

化石が埋まっている丸や四角の塊を持ち、ガリガリというスティックを使って、丁寧に削っていきます。

発掘できるものは、石や恐竜の化石など様々。
どんなものが出るかはお楽しみ。
しかも、どれも「本物」で持ち帰れるというのが嬉しいポイントです。

約1億年前の恐竜の化石も発掘できるかも!?
どんなものが出てくるかな?
あらかた削れたら、今度は水できれいにすすぎます
「発掘したこの石はね、フローライトって言うんだよ」と優しく教えてくれた松井さん

化石発掘を楽しんだ後は、再び雪遊びへ!
午前中に完成しきれなったかまくら作りに取り組みます。

みんなで作業分担しながら進めていき…遂に完成です!

3人で一生懸命作ったかまくらで「はい、チーズ」

かまくらの後は、自分たちで作った滑り台も楽しみました。

自然の滑り台を満喫!

「そろそろおやつにしようか!」
めぐちゃんのそんな掛け声に、子どもたちはソワソワ。

3時のおやつは焼きマシュマロです!

遠くしずぎず、近づけすぎず・・・こんがり焼いていきます
とろとろの焼きマシュマロは絶品です
冷えた身体をあたためるホットミルクで乾杯!

心もお腹もすっかり満たされて、プログラムが終了。
最後は1人ずつ感想を発表しました。

フレンドリーなそらち自然学校のスタッフさん。帰るのが名残惜しい我が家の次女(笑)

さぁ、身支度をして札幌に帰ります。

ずっと笑顔で対応してくれたスタッフさんとお別れの挨拶をして、ほたる学習館を後にしました。

建物を出るなり開口一番、「楽しかった!また夏に来て、めぐちゃんとキャンプしたい!」と娘たち。
満足そうな表情が、今日一日の充実ぶりを物語っていました。

子どもたちは、その土地の魅力に触れながら、現地に住む人や、初めて出会うお友達と一緒に思いきり活動する…。
一方で、仕事を持つ親は、パソコン一つ持って時間にメリハリを付け、集中したり、リフレッシュしたり、時に子どもに寄り添ったり…。

今回の親子ワーケーションを通して、母子ともに日常ではなかなか味わえない時間を過ごすことができ、冬休みの素敵な思い出ができた一日でした。

施設紹介:ほたる学習館
所在地:〒078-2225 北海道雨竜郡沼田町字幌新
TEL:0164-35-2155
営業時間:9:30~16:00
開館期間:通年 火曜日から日曜日 ※月曜日は休館日(祝日の場合は次の日)
※年末年始(12月30日から翌年1月5日まで)は休館不定休(要確認)

施設紹介:そらち自然学校
所在地:〒078-2225 北海道雨竜郡沼田町字幌新 ほたる学習館内
TEL:070-1139-6320
メールアドレス:info@sorachi-nature.com

ライタープロフィール

正田 美紀子

ライターの正田です。
今回、娘2人が人生初の親子ワーケーションを体験しました!
普段の生活では味わえない楽しさ、そして友達との出会いに満面の笑みを浮かべていた姿がとても印象的でした。

北海道大学経済学部卒業後、旅行系出版社に入社。結婚、出産、夫の海外赴任を経て「環境やライフステージに合わせた働き方とやりがいを見つけること」の重要性を実感。現在は大学事務とライター、デザイナー等の在宅ワークを複業中。「私の仕事のせいで子供たちに夏休みらしいことをさせてあげられない…」と長期休みのたびにモヤモヤしていたところ、親子ワーケーションの存在を知り、webメディア「親子deワーケーション」の運営に参画。3児の母。

  • 国家資格キャリアコンサルタント